「コロナ渦での葬儀、みなさんどうされていますか?」

2020年最初の緊急事態宣言以降 葬儀社への問合せの中で急増した言葉です。
現在も四桁を超える感染者数を目にする日もあり、東京都には4回の緊急事態宣言が発令されており、依然予断を許さない状況です。

現在も東京都内は、新型コロナウィルス感染症にて亡くなれた方のお葬儀は、死亡から24時間以内に速やかに火葬をするという段階から24時間以内にも火葬ができるが速やかに葬儀を行うという様に一部分緩和されました。

しかしながら、新型コロナウィルスによる死亡者の葬儀を受け入れる式場が都内には皆無。
また、遺族が濃厚接触者の場合が多く、現状は火葬式(直送)のみで見送る方が現状です。

コロナ渦初期には葬儀場でのクラスターも散見されましたが、今年度都内において葬儀場での葬儀でのクラスターに関しての報告はございません。

人が集まることが避けなければならない昨今にて
「葬儀はどのように執り行ったらいいの?」
「親戚はどこまで呼んでもいいのか?」

などと迷いますよね。

そこでコロナ禍での葬儀について、どのように行うのがよいのか?気を付けるべきこと!
についてコロナ禍で葬儀を円滑に執り行うアドバイスを紹介いたします。

葬儀の日程は?

身内や友人が長時間集まることを避ける必要があることから葬儀の日程・時間についても考えなければなりません。

接触時間の長さ並びに経済的負担の順序として

「直送」 → 「一日葬」 → 「通夜・葬儀の通常葬儀」となります。

そこに家族で執り行う「家族葬」と参列者を招く「一般葬」が選んでいただきます。

最優先に遺言、次に遺族の意向を考慮して葬儀を執り行う必要はございます。

そこに菩提寺などの宗教者の宗教的意向や日程等の都合を考慮して葬儀の日程は決定されます。
「時節柄派手に送れないし、簡素にやろうと思うから葬儀は1日葬で良いよね」と安易に決めても、宗教者に2日執り行いましょうと言われるケースもございますし、
荒川区内のご寺院には直送を推奨し葬儀に参列されない寺院様もいらっしゃいます。

ご家族のワクチン接種状況や遺族の細かい要望、宗教者との調整等、日程調整には複雑に絡み合います。

初動の日程調整を上手く調整するのが円滑に葬儀を進めるキーになります。

年間200件の施行実績の弊社は調整に必要なアドバイスを親身にご説明申し上げます。

また、昨今は「家族葬」というワードにも代表される葬儀の簡素化の中で言葉が独り歩きをして葬儀は家族だけで執り行うものと勘違いをされたご遺族の方が多くいらっしゃいます。

「家族葬」と家族と親戚、家族同然のお付き合いをされてきた友人・ご近所さんを含めたご家族が故人様にとって「家族同然」と思える方にお声をかけ執り行うのが「家族葬」です。

参列の有無は先方の判断として、声をかけていただいたことに相手方を慮るご遺族のお気持ちが届くことが大切と考えます。

コロナ禍の葬儀の注意点は?

家族葬での注意点

家族だけで葬儀を行う場合でも、マスクの着用、手指の消毒、席の間隔をあけるなどの最低限の感染防止対策を行いましょう。
弊社を含む各葬儀社側も同様の対策を行っており、遺族にも声掛けをしています。
逆にこのようなご時世で、このような最低限の対策を行っていない葬儀社は警戒した方がいいと思います。

参列者を招く場合の注意点

故人や喪主の生前の交流関係から、参列者を多数招いての葬儀を行う場合にはどのようなことに注意したらいいでしょうか?
まず家族葬と同様、マスクの着用や手指の消毒等呼びかけをして徹底をさせていただきます。
より強固な感染対策として下記のような対策も検討しましょう。

故人や喪主の生前の交流関係から、参列者を多数招いての葬儀を行う場合にはどのようなことに注意したらいいでしょうか?
まず家族葬と同様、マスクの着用や手指の消毒等呼びかけをして徹底をさせていただきます。
より強固な感染対策として下記のような対策も検討しましょう。

①通夜前後の時間でも焼香できるようにして、参列の時間を分散させる
②参列者の整列の際、前後の整列の間隔をあけていただく
③着席はせずに、焼香のみでお帰りいただく
④通夜接待はご辞退して、お弁当やグルメギフトをお持ち帰りいただく

葬儀でクラスターが発生してしまったら故人も浮かばれません。万全な対策を行いましょう。

遠方のお坊さんに来てもらう?

関東近郊を含む荒川区より移動時間が3時間を超える距離にお墓があるお寺(菩提寺)、
お付き合いのあるお寺がある場合などには、お坊さんを呼ぶかどうか、検討が必要です。
この場合、まず菩提寺にご連絡をしましょう。
でないとお墓に入れなくなってしまう可能性もあります。

お寺のお墓に入るには菩提寺の住職もしくは準じる方(副住職や法縁のご寺院)に戒名を付けてもらい読経をしていただくのが原則だからです。(霊園などであれば問題ありません)
お寺の承諾なくして好き勝手にお坊さんを手配して、葬儀を行いお墓に入れてくださいは、菩提寺様に理解が得にくいと思われます。

菩提寺にご相談しますと

1・都内の法縁(師匠や血縁が繋がる)のあるお寺に依頼されて別のお寺さんがお勤めにされる
2・葬儀社に同宗の寺院を紹介してもらい戒名はお寺から速達にて送ります

等のご対応が考えられます。

菩提寺の意向をまず確認してから、お葬儀のお打合せに入ることをお勧めします。
弊社は菩提寺と同じ各宗派のお坊さんを手配が可能です。

一日葬が急増

そこでお別れの時間も確保できて、葬儀そのものの時間も短くでき親戚等の参列負担も減ることから「一日葬」という葬儀が選ばれています。

一日葬は、通夜を行わずに火葬の当日に火葬前に通夜の分の読経も含めて葬儀・告別式を行います。

火葬式(直葬)よりお別れの時間を取りつつも、通夜を行うより短時間で行えることから、昨年の緊急事態宣言下の4~5月あたりでは火葬式(直送)と共に急増しました。

ただし菩提寺の意向を反映して葬儀は執り行わなければならないので、ご寺院へのご連絡の際には1日で執り行いたいとの希望としてお伝えをするのが良いと思います。

通夜・葬儀を執り行う葬儀も回復傾向

21年春先よりワクチンの接種普及者が増加に伴い、従来の通夜・告別式を行う通常の葬儀を行う方の数も回復してきました。

親戚を含む参列者の数は減少したままですが、比較的に通夜を避けずに執り行う方も意識的に増加傾向にあります。

各葬儀社や斎場側も、マスクや消毒液等コロナ対策用品をしっかりと確保できるようになり、万全の対策を行えるようになってきたこととワクチン接種が順調に参列者世代に広がってきた影響が多いと思います。

弊社も参列者全員がワクチン2回摂取済という葬儀が続きました。
夏場より会葬者を伴う一般葬も緩やかですが執り行う方もチラホラいらっしゃいます。

ご遺族にとって葬儀の選択肢が少しずつ増えつつある現状です。

親族はどこまで呼ぶ?

親族をどこまで呼ぶかどうか、結構迷うところです。
結論を言ってしまうと人それぞれですが、実際に葬儀を行った方の実例をいくつか紹介します。

1、直系の遺族だけで行う

故人の配偶者、子供さん、お孫さんまでと直接の血縁を基準として執り行う方がいました。

このケースでも、親族への故人の訃報は連絡するのがマナーです。

2、地域が近い方で行う

東京への移動に2時間を超える距離を伴う地域の皆様は、緊急事態下の都内に2年間来られたことがない方が多いと思います。

そういった皆様には故人の訃報は連絡をして、「参列はご無理なく」の一言を添えますと8割近い皆様は参列をご辞退されております。

ご参列いただける目安は、都内に居住もしくは在勤の親族や友人の方々が距離のボーダーになると思います。

3、直系の皆様と故人の兄弟と友人で行う

こちらが最も多いケースで直接血の交わる兄弟筋と友人数名までに絞って執り行う場合が圧倒的に多いケースです。

実際には距離や病状によって参列がかなわないケースが多いですが、15名~20名の親族で葬儀を執り行う方が一番多いケースです。

参列を遠慮してもらう時にはどのように伝えればいいの?

参列を辞退する場合には、「葬儀前に訃報を伝えずに、葬儀後に連絡する」か「葬儀前に訃報を伝える際に、参列辞退の旨を伝える」という方法があります。

故人や配偶者のご兄弟であれば、亡くなった時点で訃報を伝えるべきでしょう。
訃報を伝える際に「このようなコロナ渦での状況なので東京都内でのお葬儀には参列いただくのは誠に申し訳なく、葬儀社のアドバイスもあり家族で話し合った結果、葬儀は直系の家族のみで行うことにしました。」と申せばご理解は得られると思います。

また「四十九日や納骨の折に都内の感染状況が回復していれば是非ご参列をお願いしたいと思います。」と言い添えるのも大事だと思います。

出来れば親族のお気持ちでいただける、ご供花やご芳志(お香典)はご辞退なさらず受け取っていただくようになさってください。

ご参列いただかないから、いただくものもいただけないと思うご遺族のお気持ちもごもっともですが、先様のお家でも皆様よりご芳志やご供花をいただいていますからお返ししたいお気持ちをくんで差し上げて、ありがたく頂戴し葬儀に花を添えてもらいましょう。

一般の参列者は招く?

故人や喪主の交流関係が広かった場合には、一般の参列者を招くという選択肢をとる方もいらっしゃいます。

葬儀後にご自宅に大勢の弔問者が来られるのもご遺族の負担となるケースが多ございます。

緊急事態宣言下では人数制限が設けられた斎場・葬儀場もございましたが、現在はほぼ制限は設けられておりません。
葬儀の案内をし、参列するか否かは相手側に委ねます。

1 受付の準備
2 返礼品のお手配
3 飲食接待の有無また飲食の代替品の発注
4 感染対策

こういった項目に注意しながら弊社は的確なアドバイスにて、万全の対策を取るようにサポートさせていただきます。

食事はするの?

外食の自粛などが呼び掛けられているなか、葬儀での食事もどうするか迷う方が多いです。
緊急事態宣言下では、食事を禁止にしている斎場もありましたが、現在はほとんど任意となっています。

現在、東京都から発表された「緊急事態宣言」では飲食店に対して「営業時間は20時まで、酒類の提供はしない」という要請が出されています。

そのため、通夜後の食事などは自粛するケースが多いです。
コロナ前のように酒類やオードブルの料理を出して、参列者をもてなす、ということはコロナ禍でほとんどなくなりました。

選択肢としては

①食事は行わずに、お弁当やグルメギフトを渡す
②大皿のオードブルなどではなく、個人の小分けにして提供
③パーテーション(仕切り)を設置して食事をする

というものがあります。

やはりマスクを外しての会話となる葬儀の食事は心配ということから、参列者を招く場合には①のお弁当やグルメギフトにしてお持ち帰りいただくケースが多いようです。

葬儀社とよく相談をしましょう

ここでは首都圏で代表的なコロナ禍での葬儀について紹介しました。
地域によって感染拡大状況も異なりますし、それぞれの故人や家族の事情も異なります。
一番は葬儀社と相談をしながら、よりベストに近いお別れの形を実現することです。

コロナが流行し出してから、約1年が経とうとしているなかで、葬儀社も様々なケースの葬儀を経験しています。
現状安全に葬儀を執り行うには、葬儀社のアドバイスに沿ってご自身の思いを伝えて形にしてもらうのが一番と考えます。

親族や知人、お坊さん等ご縁のある皆様のご理解を得つつ一番安心かつ後悔ない形になることを考えましょう。
「コロナの影響もあり、みなさんの安全を第一に考えた」の一言には大きな説得力がございます。
物理的な距離がある親戚あるいは足下に難があるご高齢の親戚には是非この一言を添えて差し上げてください。

日本中いえ世界中が未曾有の非常事態に見舞われています。
ワクチンや治療薬が普及して、皆様が安心してマスクを外して生活でき、また大切な方とのお別れを皆で囲めるようになる日が一日も早く来ることを祈るばかりです。